コスト重視大量生産型から高付加価値型への転換(パッケージデザイン編)
公開日:2022年08月23日(火)|ブランディング
パッケージも高付加価値の時代
特別感や希少性がブランド価値を高める
モノづくりにも、マーケティングとブランディングの視点が必要
大量生産大量消費の時代は終わったと言われて久しいですね。でも今だに、日本企業はかつての成功体験が忘れられない様相です。
近年のコロナ禍やウクライナへのロシア侵攻、原材料高など様々な問題がある中で、同じような考え方の日本企業が多くあります。
それに対して、米国を代表するIT関連企業大手のGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)。最近は、マイクロソフトを加えたGAFAMとも言われ、5社の時価総額が東証一部(2020年現在、合計2,000社以上)の時価総額を超えています。
また欧州では、ブランド・コングロマリット(企業共同体)を代表するLVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)が、2022年1~6月期は過去最高益になるなど好業績を出しています。
これらはすべて、日本でいう昭和時代の大量生産大量消費型ではなく、ブランドとしての高付加価値型のビジネスです。
特にLVMHなどの高級ブランドの考え方は、高付加価値の創造性豊かで職人的なモノづくりです。そこにブランディングやマーケティングを駆使して、モノ(スペック)だけでなく、その背景(ソフト)のブランドの世界感を描きます。
彼らは、コロナ禍などで世界的に経済環境が悪化しても売上は落ちません。もしろ、売上も利益も上がっている状況であり、そのくらい高付加価値型のビジネスなのです。
高付加価値のパッケージデザイン
包装資材だけではない、パッケージの重要な役割とは?
パッケージは、大切な顧客接点でありコミュニケーションツール
日本企業は高品質商品をつくるのは得意ですが、目に見えない価値(ブランディングなどのソフト)を創造するのはとても苦手です。
これをエルメス、ルイヴィトン、フェラーリ、アルマーニなど欧米のラグジュアリーブランド並のレベルで高付加価値に変えられたら、全く違う世界が広がります。そこを、考えていく必要があります。
そして高付加価値ブランドの商品パッケージやパッケージデザインは、これぞ「ブランドの顔」をしています。ティファニーの、あのティファニー・ブルーのパッケージ然り。アップルのiPhoneの箱然りです。
パッケージは、ブランド資産
経営戦略としてのパッケージ/パッケージデザイン
有名ブランドには、そのブランドの「顔」ともいえる商品パッケージ/化粧箱が使われています。彼らにとって、商品パッケージはただの包装資材ではありません。
カテゴリーでいう梱包資材(コスト)ではなく、ブランディングでありマーケティングの一環としての「投資」です。
これはコストと考えると、それは消費/消耗されて終わりです。
ブランディングやマーケティングへの投資だと考えると、少しづつですがブランドイメージとして積み重なっていきます。そして、ブランド資産(ブランドエクイティ)となるのです。
日本では資産というと有形資産(建造物、機械設備、商品など)を重視しますが、欧米のブランド(特にラグジュアリーブランド)は特許など知的資産をはじめ、ブランド(商標など)イメージをとても重要に考えます。
まさにそれがブランド価値に直結し、そのための投資を惜しみません。
経営戦略として、長い時間と広告コミュニケーションやパッケージングなどの投資を行うことで、ブランド資産を形成していくのです。これらをコストと捉えると、ブランディングは出来ません。
高付加価値型のビジネスでは、パッケージは重要なファクターの一つです。
そういう視点で、商品パッケージ/化粧箱/貼り箱を考えてください。
ブランドの世界が、違って観えると思います。
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