【箱BAR】BARカウンターは人生の学校である。
公開日:2020年07月06日(月)|デザイン
BARは、自分を見つめ直す小さな旅
これは、作家であり元編集者の島地勝彦氏の言葉です。
私はお酒はまったく強くないですが、近くのBARには時々通っています。
気の知れた仲間と一緒に飲むのも楽しいですが、ひとりBARカウンターでクラスを傾けるのも素敵な時間です。
普段はパッケージ、貼り箱のことばかりを考えていますが、何も考えず自分と向き合う。
経営者として、そしてひとりの人として大切なことだと感じます。
BARといってもプールバーやダーツバー、メイドバーからガールズバーなど、様々なスタイルがあります。スタイルは色々ですが、私が行くのは「本物の」「正統派の」という意味のオーセンティックBARです。
一般的には敷居が高く、初めてだと入りづらい。というイメージです。
しかし、これも勝手がわかればどういうことはありません。
ただオーセンティックBARには基本的なマナーがあって、ただ酔うための飲み屋ではありません。
・お酒をがぶがぶと呑むところではない。
・大勢ではいかない。基本は一人か二人。
(多い人数だと店の雰囲気をこわす。)
・静かに楽しむ。
(会話は他のお客さんへの配慮)
・長居はしない。
などなど。

一見堅苦しいようですが、居酒屋とは違った楽しみがあります。
例え一人でお店に入っても、退屈だったり寂しい訳ではありません。
私は大抵一人でいきますが、自分の時間を楽しみのも良し、バーテンダーと会話を楽しむのも良しです。
特に、バーテンダーとの会話は楽しいものです。
ちなみにバーテンダーとは単にお酒を混ぜる人ではありません。
バー=止まり木、とテンダー=優しい。
「優しい止まり木」という意味です。
カウンターが、バー(木)。
でもそこにバーテンダーがいるから、バーにテンダー、つまり優しさが生まれる。
コミック「バーテンダー(原作:城アキラ、出版:集英社、)」の主人公、佐々倉溜の言葉です。
お酒のウンチクや、世間話でも話が盛り上がります。
バーテンダーの作り出すカクテルは、無限にあります。
マティーニを一つとっても基本的なレシピはありますが、バーテンダーのオリジナルレシピがあったり、「お客様が酔ってるなと思えば、少しアルコール度を控えて優しい味にする」とか、常にお客様との対話、コミュニケーションが存在します。
居酒屋だと、こうは行きません。
単に、頼まれた酒を出すだけです。
だから、安いんです。笑
人生をデザインする
バーテンダーとの会話は、「接客」という意味でとても勉強になります。
もちろん勉強しようと思ってるわけではないですが、客への接し方が自然とこちらにも伝わります。
バーテンダーというのは客商売の中でも、とても素敵で「大人な」仕事だと思います。
あの非日常的な閉ざされた空間。
BARの扉が重いのは、「自分の意思」で外界と離れた場所に自分の身を置くため。
まさに自分で自分と対話するため、人生をデザインする感じです。
この騒がしい世の中で、そんな時間があってもいいんでしょうね…。
【新企画コンテンツ:箱BAR】
そして、BAR好きから生まれた新しいコンテンツが「箱BAR」です。
村上紙器工業所は貼り箱を製造する会社である。箱にはカタチや構造、意匠や色、紙の選択など…デザインのない箱はない。デザインってなんだろう。パッケージにおけるクリエイティブとは。
村上 誠は、親交のあるクリエイティブ関連の方と語り合いたいと言う。オフィスの応接室やホテルの喫茶ルームのような場所ではなく、村上 誠が「人生の学校」というBARのカウンターで話し合ってみたい。多少お酒のチカラも借りながら、ふつうの対談ではできないような会話を引き出せたら、と、思うのであります。


<お問い合わせ>は、こちらのページへ。
<目的から作例を探す>は、こちらのページへ。
<作例を写真で探す>は、こちらのページへ。
<お客様インタビュー>は、こちらのページへ。
<クリエイターズネットワーク>は、こちらのページへ。
