iPhoneのような箱、探してます
公開日:2020年06月24日(水)|貼り箱
#withHaribako 貼り箱とともに
最近、「iPhoneのような箱、探してます」という問い合わせが多くなっています。
iPhoneの箱=高級感があり、キレイな箱。
このイメージが、世間的にも定着しつつあります。
でも実は「iPhoneのような箱」をどう解釈するかは、人によって様々で違います。
ホントに、iPhone箱とほぼ同じ仕様を求める方。
特にフタ(上箱)とミ(下箱)との嵌合(かんごう:フタとミとの「はまり具合」)がシビアで、まるで茶筒を思わせる空気のヌケ感を再現したい方。
実は、これが一番難しい。
これが金属加工なら、NC旋盤などで「1/1,000mm」単位で寸法調整ができます。
しかし、私たちが作るのは紙の箱。
金属とは比べ物にならないくらい寸法誤差があり、何よりも箱ごとの個体差が結構あります。
これが大量生産(少なくとも数千〜数万個以上。iPhoneは年間2億個弱?)なら自動制御の機械で作れます(個体差も比較的少ない)が、小ロット(数百程度)では難しいです。
弊社の場合は小ロット生産のため、手加工での製造です。
効率や生産性という意味では量産には敵いませんが、手加工ならではの細かな加工仕上げが出来ます。
箱は「ぱっと見」のデザイン性も大切ですが、実はシンプルなデザインでもそのディテール(細部)の仕上がりでパッケージとしてのクオリティーが決まります。
機械による大量生産とはまた違った、人の手でつくられる良さ、味わいみたいなものもあるのです。
そのあたりは、各々の価値判断だと思います。
あとは、表面のマット感。
これは紙の表面にマット・フィルムを貼っているので、箱の表面がしっとりとした質感になっています。
もう一つは、箱角の直角です。
貼り箱のベースとなるボール紙は、1〜2mm程度の厚みがあります。
それを折り曲げる角部分は、内側の僅かな厚みを残してカットする「半切り罫(はんぎりけい)」という作り方をするため、曲げたときに角部分は45度斜めになります。
これを「Vカット」と呼ばれる加工方法でつくると、iPhone箱のような角が直角になります。
弊社では「Vカット」の設備がないため、別の特殊な方法で角を直角にすることは可能です。
Vカット:ボール紙を曲げる部分の内側をVの字にえぐるカット方法。
iPhone箱は膨大な数で大量生産されていて、それだけのノウハウと費用をかけて製造しています。
小ロットで同じものを再現するのは、現実的に簡単ではありません。
また人によってはあくまでもイメージとして、iPhone箱(=高級感があり、キレイな箱)みないた化粧箱を求めるお客様もおられます。
人によって、イメージの解釈は様々ですね。
iPhone箱とほぼ同じ仕様は難しいですが、あの高級のあるイメージをパッケージデザインとして再現出来ます。
もちろん、その強い思いと現実的なご予算は必要です。
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