不器用さと手間ひまをあえて掛けるものづくり

公開日:2020年08月14日(金)貼り箱

効率化とは真逆の実直さ

昨夜の「カンブリア宮殿」、梅酒で有名なチョーヤ梅酒株式会社社長の金銅重弘氏が出演されていた。
普段は梅酒は飲まないのであまり気にかけていなかったが、素敵な会社でした。

不器用さと手間ひまをあえて掛けるものづくり、貼り箱、パッケージ、化粧箱
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現社長の金銅重弘氏は、創業家の3代目。
元々創業者の金銅住太郎氏がワインを作っていたが、フランスボルドーで本場のワインを目の当たりにし、クオリティーの高さに感激。

と同時に「これらが日本に輸入されだしたら、我々のつくるワインでは到底太刀打ちできない。」と、梅酒の製造をはじめたそうです。

当時、梅酒は「家庭でつくる」のが常識で、販売店(今のようにコンビニや量販店はなく、販路は町の酒屋さん)からは「こんなものは売れない。」と最初は相当苦労したようです。

その後「核家族化」などが追い風となり、家で梅酒をあまり作らなくなり健康志向も相まって売れるようになったとか。

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今では梅酒市場の約30パーセントを握るシェアでは業界最大手ですが、社長いわく「大手と比べると1,000分の1くらいの規模」と言われるくらい従業員130名のまさに中小企業です。

サントリーなど大企業と互角どころか、大手を押しのけてのシェア・トップ企業ですから大したものです。
そこには、チョーヤ独自の梅酒づくりへのこだわりと哲学が存在します。

他メーカーが原材料に酸味料など使うのに対し、チョーヤは梅(紀州産南高梅)、糖類(砂糖)、酒類のみ。つまり、自然の原料のみを使って梅酒をつくっています。。

特に、梅は紀州産南高梅。
約5,000件の契約農家さんから買い上げ、農家さんも「確実に買ってもらえる」ことから安心して栽培収穫できるし、お互いの信頼関係のもとにとても丁寧につくることが出来ます。

単なる仕入先を通り越したパートナシップが築かれていることに、ビジネスを超えた素晴らしい関係が存在しますね。

チョーヤ梅酒がこんな小さな会社だとは知りませんでしたが、小さな会社には大手とは違った商売の仕方があります。

まさに弊社とも通じるところがあり(といっても、こちらはもっともっと零細な町工場ですが)、とて共感できました。

大きな会社になると効率化や生産性が重視されます(当然です)が、このチョーヤ梅酒のような手間暇を掛けたものづくりや取引先との関係性は、恐らく大手ではありえないことです。

しかし、そんなものづくりがあるからこそ、市場ではチョーヤの梅酒が受け入れられるんだと感じました。

業界の中では中小企業とはいえ、年商100億円を超える会社ですから弊社などとは比べものにならないですが、こんな丁寧な貼り箱づくりを続けていきたいですね。

社長が「チョーヤの営業は非常に不器用だと思う」「しかし、不器用だからこそ生き残れた」と、話されていたのがとても印象的でした。

小さな会社だからこそ、不器用さや手間ひまをあえてかける実直さがお客さまに伝わるんでしょうね。
素敵なお話を、ありがとうございました。

不器用さを武器に、手間ひまを惜しまずに貼り箱を考え企画し、つくっていきたいです。

<カンブリア宮殿>
梅酒で日本の夏を元気に! 進化を続ける最強田舎企業の全貌
https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/2020/0813/

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