パッケージ/化粧箱の本当の役割とは?
公開日:2020年08月16日(日)|貼り箱
様々な地域や業種からのご相談
一般的に貼り箱屋というと、和洋菓子の箱を作っているところが圧倒的に多いと思います。
技術的にあまり難しくない箱が多く、単価は安いですが季節変動はあるにせよ定期的に数量が出ます。
つまり、貼り箱屋としては比較的安定な売上げが見込めるためです。あとは、雑貨や販促物など商品の貼り箱が多いですね。
弊社の場合、そういう業界の一般的な貼り箱とはかなり構成が異なります。
理由は印刷会社や商社の下請け受注が少なく、主には自社ホームページからの受注比率が多いことにあります。
ホームページからの受注では、まず地域が関係なくなります。
通常なら主に地元企業からの受注が圧倒的に多いですが、インターネットの場合、当然地域は限定されません。もちろん、地元大阪をはじめ神戸や京都、和歌山など近畿圏内からご依頼は多いです。
そして次に多いのは、東京や横浜などの関東圏。あとは九州や中国地方、名古屋など中部地方と広範囲に至ります。北海道や東北など関東から北のお客様は、ゼロではないですが少ないです。
たまにですが、海外からもお問い合わせをいただきます。
弊社では英語ページは作っていないので、その場合は海外在住の日本企業です。それもそんな場合は、大手の上場企業が多いですね。
そしてインターネットでは、地域はもちろんですがお客様の業種も様々です。
前出に書いたように、業界的には和洋菓子や雑貨などの貼り箱が多いですが、ホームページでは「こんな業界からお問い合わせが来るの?」ということも。
雑貨など一般的なギフト商品はもちろんですが、農産物をつくる農家さんに食品関連や美容/化粧品、ジュエリー/アクセサリーやお花、財布など皮革製品、靴やファッション関連、映像(DVD、USBメモリ)&ソフトウェアや産業機器類から金属部品まで。
またお客様に至っては個人事業主から中小企業、国内の大手企業や有名デザイン会社、そして普通では考えられないような海外の世界的ハイブランドまで。
本当に幅広いお客様から、お問い合わせやオファーをいただいています。
普通の貼り箱屋では多分あり得ない幅広い地域や多様な業種のお客様から、貼り箱のご相談をいただけることはとてもありがたいことです。そしてもちろん、それだけの責任があります。
商品パッケージ(外見)は一番外側にある中身
といいますが、パッケージは商品(企業)とお客様を結ぶ大切な接点、コンタクトポイントです。
つまり、両者のコミュニケーションを取る存在でもあります。
以前、クリエイティブディレクター佐藤可士和さんとコラムニスト天野祐吉さんとの対談で、天野さんが「外見と中身を分けて考えている人がいるが、外見は一番外側の中身なんです。」と言われていました。
すごく腑に落ちた言葉でしたが、まさにこれがパッケージの本質だと感じました。
商品パッケージは、一番外側にある中身を表すもの。
商品を保護するとともに、カッコよく見せるための装飾ではありません。
そう考えると、商品パッケージ/化粧箱の役割はとっても大切です。
お客様からの真剣な「この商品のパッケージについて相談させてください」について、私たちは決して裏切ることは出来ません。
- どうすれば、そのブランドの世界観に見合うような貼り箱にできるのか。
- 貼り箱を通して、お客様のブランド価値を伝えることができるか。
- 商品の売上げに、貢献することができるのか。
など、単に「形のあるパッケージ(モノ)をつくる」だけでなく、ブランディングやマーケティングの観点(コト)からも考えていくことが大切です。
製造業、ものづくりの枠組みを超えて、お客様が求めるパッケージ/化粧箱の役割に寄り添えるように考え続けていきたいです。
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