パッケージ(貼り箱)は素材で決まる。顧客体験をデザイン
公開日:2018年09月18日(火)|貼り箱
人が素材をどう感じるか?
質感が顧客体験(UX)につながる
商品パッケージ、化粧箱は紙で出来ています。
といっても、段ボールもあればトムソン箱(組み箱)もあります。
トムソン箱は、一般的に「コートボール(白板紙)」を使いますが、表面に印刷や表面加工をするのが前提で、ビジュアル的には多彩ですが、表面の質感や素材感というのはあまりありません。
それに対して「貼り箱」は逆に、質感や素材感が “命” といってもいいかもしれません。
特に弊社の場合、印刷した紙を貼ることは殆どなく、主にファンシーペーパー(エンボスなど質感のある装飾性のある紙)といわれる個性的な紙を中芯であるボール紙の上に貼っていきます。
ファンシーペーパーは、印刷を前提としたコート紙やアート紙ではなく、とても素材感のある紙です。そして、いろいろな色や質感のものがあります。
コットンのようなやわらかくてやさしい感じの紙、壁紙のようなしゃきっとした高級感のある紙、和紙だと繊維質がそのまま残っている紙、ちょっと表面加工を施した優しいパール紙など…。
また、弊社は紙だけでなく、布生地なんかも貼ることが出来ます。
一般的によく使われる「細布(さいふ)」という、糸の細かな生地やちょっと光沢感のある生地、植毛材のスエードなど。もちろん紙に比べると高価ですが、高級品の貼り箱に使われることが多いですね。
貼り箱は、サーフェイス(表面)を構成する「COLOR(色)、MATERIAL(素材)、FINISH(仕上げ)」の3つの要素(CMFデザイン)によって、パッケージの質感を大切にしています。
CMFデザインはコピーやビジュアルではなく、貼り箱そのものの“表情(サーフェイス)”から美しさやグレード感、そして商品の存在感を言語を介さずに表現してくれます。
顧客接点としてのパッケージが
素材の質感を通して顧客体験につながる
ビジュアル表現ではないパッケージデザインであり、パッケージはブランドとユーザー(消費者)を結ぶ大切な顧客接点です。そして、人が素材の質感をどう感じるかが顧客体験(UX:カスタマーエクスペリエンス)につながりデザインされるのです。
今は高度な印刷技術でビジュアル表現が可能ですが、パッケージのサーフェイス(表面)がその“ブランド”を語る。
そんなパッケージとして「貼り箱」があるとしたら、マーケティングのプロダクトやプロモーションとして存在感を感じられるでしょう。
感性価値としてのCMFデザインと貼り箱(パッケージ)の関係
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