クリエイター集団、貼箱製作体験!
公開日:2010年11月07日(日)|ワークショップ
10月23日(土)、日本デザイン・ソサエティ(JD)の方々7名が、貼箱製作ワークショップに来られました。
この集団は、デザイナーだけでなく職人やカメラマン、陶芸家など、様々なクリエーターが所属している団体で、今年の春ごろメンバーのお一人から、「是非、ウチのメンバーでワークショップをさせてください。」と申し込まれていました。
きっかけは、春に行った「パッケージデザイナーによる貼箱製作ワークショップ」のustream中継を、twitterを通してご覧いただいたことでした。
今回は、プロダクトデザイナーの方々を中心に、いろんな方面の職人さんなどにお越しいただきました。
ある方からは、「貼箱は、普段かなり目にしているものなのに、何故今までちゃんと注目してこなかったのだろう!」と、大変興味も持っていただき、今後も「大量消費時代の中での“貼箱の存在意義”」を見つめていきたいと、仰っていただきました。
特に、“大手メーカーが使う商品パッケージと一線を画すもの”として、中に入る品の重要さや貴重さを文字や写真ではなく、存在そのもので表現する貼箱のすごさを感じたそうです。
クリエイターの方々に、「貼箱」というものを少しでも理解していただけたことに、感謝いたします。
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ご参加いただいた方々からの感想です。
日頃、お菓子や化粧品等のパッケージを見て、Wonderful、Pretty、Beautifulと感じるだけだったが、
貼箱が作られる行程を見学・体験し、大いなる感動をおぼえました。
繊細で精密な計算の元、ハイレベルなセンスで手作りする様は、正に神業としか言いようがない。
お世話になりありがとうございました。
<株式会社松田敏商店 松田靖夫>
昔から、貼箱は好きでした。頂き物のお菓子の箱がキレイで捨てられず、針箱にしたり、
道具入れにしたりして。
でもそれらが貼箱と呼ばれている事は知らず、私は化粧箱と呼んでいました。
正式名称を知っただけでも、大収穫です。
今回の工場体験は、そんな私をますます貼箱好きにしてくれました。
村上紙器さん、これからもキレイで捨てられない貼箱をどんどん作ってくださいね。
<やなせくにえ>
貴重な体験をさせていただき本当にありがとうございました。
「チンピラ」「表紙返し」「袋になる」「角が立つ」・・・これらの業界用語にワクワクしました。
村上社長の貼箱へのアツイ思いを感じながら緊張しつつも楽しい時間でした。
<羽馬屋意匠プロダクトデザイン 浪越ひろみ>
メーカーに勤める私にとって、パッケージはあくまで商品を守ることと、商品の機能や特徴を写真や文字で訴求する広告や取説の役割であり、月に何十万個単位で出荷され、購入後には捨てられるものでしかありません。
今回、村上紙器さんで貼箱製作を体験させていただき、文字も写真も無い箱が、存在そのもので中身の重要さ貴重さをあらわすことができることに改めて感動しました。また、箱自らが「捨てられない感」を出していることも今後の参考にさせていただこうと思います。
<インハウス プロダクトデザイナー 栗林>
普段、あれほど接している箱なのに、知らなかったことがこれほどあったとは。
何か買って、あるいは貰ってもすぐにゴミ箱行きとなる箱の生まれるまでのストーリーを改めて知ることが出来ました。
自宅に持ち帰り、自分の作った「箱」がとても愛おしく、しばらくはリビングに飾っておきたいと思っています。
でも名刺入れは使おうかな?
村上様 本当にありがとうございました。
<-邦写真事務所- 宇野宏明>
貼箱体験とっても楽しかったです。
普段出来ない作業を慣れない手つきで、説明や手助けしていただきながら完成していく・・・。
やった感と、形にして持って帰れることの満足感がみなぎるワークショップでした。
年齢関係なく知らぬ間に皆必死になる・・・これもおもしろかったです。
<京都 二方屋 しらいまさこ>
普段、人とモノとの接点であるインターフェイスのデザインをしているにも関わらず、
箱と人の接点について、それほど深く気にとめていませんでした。
今回、見学・体験させて頂いたことで痛感したこと。
それは、「貼箱にはおもてなしの心が詰まってる」という思い。
大量生産。大量消費の中で、忘れかけていた本来の「おもてなしの思い」。
もう一度、見つめ直す切っ掛けを頂きました。
(とは言いつつ、何よりも、ワークショップ自体が楽しかったのですが。)
ありがとうございました。
<有限会社リプル・エフェクト 山田敬宏>