パッケージデザインが、ブランド価値を高め伝える。iPhone箱
公開日:2013年5月2日(木)|お知らせ
パッケージデザインが大きな鍵
ブランド価値を伝え、高める化粧箱
パッケージが売上げにも大きな影響を与える
昨年、私がfacebookで「iPhoneパッケージ、貼り箱」の話を書いたのがキッカケで、日経デザインの記者さんが取材に来られ、そのことが今月号(2013年3月号)「銘品分解」に掲載されました。
それも前・後編で今月号には4ページ、そして来月号にも掲載されるようです。
どんな記事になるのかなと思っていましたが、前編ではiPhone貼り箱の「ボール紙生地の作り方」についての解説、後編では「包み紙(化粧紙)の貼り方」について検証されるようです。
個人的な興味から知人に「iPhone貼り箱」を譲っていただき、それを分解すると驚くべき「貼り箱」だったので、そのことをSNSにアップしたところ、今回の日経デザイン誌掲載となりました。
アップル製品については、iPhoneやiPadなど製品を分解、解説した記事は沢山ありますが、その「箱」についての分解・解説は見たことがありません。その当たりが、記者の方にも響いたのかもしれませんね。
改めて、情報発信の重要性を感じた出来事でした…。
日経デザインで取材していただいた記事が、日経新聞・電子版に掲載されました。
「ブルガリ並の配慮 iPhone「箱」に革命(上)」(2013/4/2)
「異例の1個600円 iPhone「箱」に革命(下)」(2013/4/30)
<製作事例>
iPhone貼り箱のような高級感のある仕上げのパッケージ(化粧箱、BtoB製品にブランド価値を高める化粧箱)
貼り箱、高級化粧箱、ギフトボックス
オリジナルパッケージをオーダーメイドでデザイン企画・製作
弊社は、すべてオーダーメイドの高級感のあるオリジナルパッケージ(ボックス)である貼り箱、化粧箱を企画・製造しています。
パッケージの中で貼り箱とは、ボール紙(厚さ1〜2mm程度)で箱の中芯をつくり、その上から素材(基本的には紙、他に布なども)を糊(ニカワ)を使って貼ってつくる箱のことをいいます。
段ボール箱やトムソン箱(組み箱)とは構造や費用、量産性の面で違っています。貼り箱は独特の美粧性があり、和洋菓子、高級な贈答品やギフト商品、化粧品、美容器具、アクセサリー、DVDケースなどに使われます。
箱表面の意匠デザインではなく、紙など素材を活かしたパッケージデザイン(CMF)で顧客体験をもたらし、箱が商品のブランド価値を高めます。
CMFデザイン:「パッケージは、素材で決まる!!」はこちらのページへ。
変わったところでは、BtoB製品に「ブランド価値を高める化粧箱」として金属パーツ(機械メーカー、金属加工会社)の化粧箱として貼り箱が使われることがあります。
特に弊社は自動化機械による量産ではなく、職人の手加工による繊細な加工を得意としており、中にはアート作品などの小ロットの貼り箱にも対応させていただいています。
パッケージ/パッケージデザインは、ブランドコミュニケーションとしての大切な顧客接点
あなたのブランドがお客様との接点(コンタクトポイント/タッチポイント)として、貼り箱を使っていただきたいです。
ブランディング(ブランド構築)は、ホームページや広告、パッケージなど、ブランドのイメージを積み重ねていくことで構築されていきます。そのための大事な役割を果たすのが、商品パッケージである「貼り箱」です。
それを意識して、パッケージ/貼り箱をどう使うかを考えてください。
貼り箱に対する新たな視点が生まれます。
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<ブルガリ並みの配慮 iPhone「箱」に革命(上)>
<異例の1個600円 iPhone「箱」に革命(下)>
(日経デザイン誌、日本経済新聞電子版より一部を引用)
高級ファッションブランドのブルガリに匹敵するこだわり――。米アップルのデザインへの配慮は、製品に限ったことではない。製品を入れる箱のデザインにも徹底的にこだわっている。同社製スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」シリーズでも、他社の追従を許さない作り込みが隠されていた。
「これまで数多くの貼り箱を製作してきたが、こんな構造の箱を見たのは初めて。これが1年に数千万個も大量生産されているとは、にわかに信じがたい」。大阪で貼り箱の製造を手がける村上紙器工業所の村上誠・社長は、iPhoneシリーズの箱を分解して、感想をこう述べた。
同社は顧客の要望に合わせたオーダーメードの貼り箱製作を得意とする工場だ。菓子のパッケージから高級オーディオを梱包する箱など、顧客の特殊な要望に合わせて、まざまな形状や用途の箱を開発してきた。
その村上社長をして「初めて」と驚かせる箱とは、どのようなものなのか。日経デザイン誌は村上社長のほか、貼り箱製作に携わる技術者の協力を得てiPhoneの箱を分解して分析。その詳細を今回と次回の2回にわたってリポートする。
■硬い板紙に薄手の化粧紙を貼るiPhoneのケースとして利用されている箱は、一般には「貼り箱」と呼ばれる種類のものだ。これはボール紙などで出来た硬い板紙で箱の構造体となる下地を作り、その上から薄手の化粧紙を貼る形式のもの。1枚の厚紙や段ボール紙を組み立てるだけで作る「組み箱」と呼ばれる箱と比較して剛性があり、箱の精度が高い。また、上に貼る化粧紙によって質感や箱の印象を自在に変えられることから、贈答用の菓子やジュエリーなど、国内外の高級ブランドの商品パッケージに使われることが多い。
角のシャープさを際立たせるために、箱の下地となる構造体に「V字カット」と呼ばれるコストのかかる手法を採用していたiPhoneシリーズのパッケージ(2013年4月2日公開の『ブルガリ並みの配慮 iPhone「箱」に革命(上)』を参照)。だが、アップルがパッケージに巻き起こした本当のイノベーション(革命)は、その下地に巻く外側の化粧紙にこそあった。
■切り出した豆腐のように平滑な面
日経デザイン誌はまず、大阪で貼り箱製造を手がける村上紙器工業所の村上誠・社長とiPhoneの箱を分解した。村上社長の分析によれば、iPhoneの箱の化粧紙の構造は、次の図2の左側のように、「フラップ」と呼ばれるのりしろの部分が箱の側面全体を覆う構造になっている。これにより、側面の表面に段差が一切生じず、まるで切り出したばかりの豆腐のように平滑な面を実現している。
これに対して一般的な貼り箱の作り方だと、構造上、膨らみや段差がどうしても生じてしまう。図の右側に示したように、構造箱の仮止めにテープを使うため、その上に化粧紙をかぶせると、テープの厚み分だけ段差ができるのだ。また、構造箱に化粧紙を貼り付ける際に使う従来型の自動製函(せいかん)機の構造だと、化粧紙のフラップ部分を小さくする必要があり、そこでも段差が生じてしまう。
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写真は「日経デザイン(2013年3月号)“銘品分解”」より、引用させていただきました。